2話の終わりから、ずいぶん経ってしましました。振り返ってから3話に入りましょう。訪問看護が気がかりな看護学生であった私は、無事訪問看護を実践している病院に就職しました。
新人の配属は、病棟と決まっているころ、なんと外科整形の混合外来への配属。外来業務はもちろん、放射線・内視鏡検査の介助 、手術室で就職してからも驚くことが続きます。の直接介助(医師にメスなどを渡す担当)のマスターの必要がありました。夜勤はありませんが、その年の12月から緊急Opeのオンコールにも組み込まれました。ポッケットベル(わからない方もいるでしょう)1回/週くらいのペースで担当しました。外来での疾患担当は、「リウマチ」でした。そのリウマチ患者様の一人が、私の担当患者さんとなり、訪問させていただくことになりました。ご自宅で体を動かさないため筋力が弱りつつあることを、ご家族が心配して相談に来られたのです。ご自宅の生活環境を見せていただくため、1回目の訪問をしました。通されたのは応接室。患者様に会わぬまま、ご家族にご本人の様子を聞きすごすごと病院に帰ってきました。徐々に居間、患者様のお部屋と、長い道のりでした。そして歓談できるようになりました。そんなある日、帰り際に奥様から呼び止められました。「知り合いが、近ごろ便が細くなってきたけど、悪い病気じゃないか心配しているの。どう思う。」と聞かれました。奥様に声をかけられたのがうれしくて、私は自分の知っている知識を振り絞り、「1番悪い病気を想定すると大腸がんが挙げられます。ご友人には早めの診察をお勧めください。」と話し意気揚々と病院にかえってきました。「リウマチ」という全身疾患。内科の看護師さんとも勉強しました。一生懸命勉強ばかりしている毎日でした。だからこそ、新たに大変なことは起こるのです。